2019年02月20日

★活動報告 第85回はけの森調査会<もっと知りたい!冬の虫>

第85回はけの森調査会<もっと知りたい!冬の虫>報告

19/02/17(日)10:00〜12:00  くもり後はれ 気温11℃  参加52名
コース:野川公園北門(二枚橋)〜わき水広場

寒い朝ではありましたが、時々は日差しもあり、とても大勢の参加者を得て、元気いっぱいの調査会となりました。

トイレの周り0004.jpg

冬の虫たちは、よく建物の壁や軒下などで越冬しています。まずは集合場所のトイレまわりから観察をはじめます。

ウスバフユシャク♀4000s.jpg
ウスバフユシャク(シャクガ科) 体長約10mm

冬に成虫が発生するシャクガ科のガのことをフユシャクと呼びます。♀の翅は、無いか少ししかなく、飛ぶことができません。とてもガとは思えないような形をしています。フェロモンを出して♂を呼びます。

シロフフユエダシャク♂3964cs.jpg
シロフフユエダシャク♂(シャクガ科)前翅長約18mm

この個体は黒っぽい色をしていますが、白っぽいものの方をよく見かけます。♀には少し翅があります。フユシャクの多くは夕方〜夜に活動するので、昼間はジッとしています。

ニトベミノガ空蓑別4011.jpg
ニトベミノガ幼虫 蓑の大きさ約30〜40m

オオミノガかと思っていたのですが、後でよく見たらミノに脱皮時の頭の殻がついているので、ニトベミノガでした。蓑には、ビニール紐のようなものもついています。

ネグロミノガ幼虫3971s.JPG
ネグロミノガ幼虫 蓑の大きさ約22mm

小さくて目立たないミノムシですが、意外とあちこちの壁や、フェンスについています。
☆ミノムシについては、第78回調査会<ミノムシを捜そう!>をご参照ください。

アオスジアゲハ蛹殻3973s.jpg
アオスジアゲハ(アゲハチョウ科)サナギ殻

クスノキの葉に、この木を食樹とするアオスジアゲハのサナギ殻がついていました。

出発0006s.jpg
さあ、出発。

エノキ上り0011s.jpg
木登りには絶好の枝ぶり、ゴマダラチョウ幼虫の食樹であるエノキです。

クワコの繭見てる0007s.jpg
中には何が入っているの?

川沿いにたくさん生えているヤマグワのあちこちに、クワコの空きマユがついていました。成虫が出た後のサナギ殻が入っています。卵で越冬します。

クワコの空マユ3980cs.jpg
クワコ(カイコガ科)の空きマユ

クワコは、その名のとおり、クワの葉を食べて育ちます。これを家畜化したのがカイコです。カイコは飛ぶことができませんが、クワコは普通にとぶことができます。

クワコ弱令幼虫4052s.jpg
参考:クワコ若令幼虫 110731

川の中0016.jpg
川の水が少なくなっていて、川底を歩ける場所もあります。

テントウムシ!0008.jpg
アッ、テントウムシ!

用水路0015.jpg

用水路には、シロタニガワカゲロウ幼虫やニンギョウトビケラ幼虫、カワニナ・ヒルなどがいました。

アマリチビミノガ2454s.jpg

観察センター脇の橋を渡って、野川第2公園へ。フェンスにたくさんの小さなミノムシがズラーっとついています。

アマリチビミノガ2446s.jpg
アマリチビミノガ幼虫(ミノガ科)蓑の大きさ約13mm

山梨県甘利山山麓で初めに発見された種。このミノムシは、昨年隊長大橋が発見、以前講師に来ていただいた新津修平氏に問い合わせたところ、氏が採集・研究され、関東地方平野部での初採集記録報告として、2018年の秋「蛾類通信No.287(日本蛾類学会)」に発表されました。(標題「東京で初めて見つかったアマリチビミノガ」)

ミノムシカード見てる0018s.jpg
このカードにも出ているよ

マダラマルハヒロズコガ幼虫4014cs.jpg
マダラマルハヒロズコガ幼虫(ヒロズコガ科)ミノの大きさ約12mm

隊員OBのT.O.君(小6)が樹皮の間にいるのを見つけました。通称ツヅミミノムシとよばれているもので、ミノはくち木や土できています。小昆虫(特にアリ)、腐植物等。


林を行く0017s.jpg
樹林地を行く

ウスバフユシャク♂や、シロフフユエダシャク♂を見つけた子もいました。

ゴマダラ幼虫さがし0026.jpg
なかなか見つからない・・・

エノキの落ち葉について越冬するゴマダラチョウの幼虫をさがしました。

ゴマダラチョウ幼虫4025s.jpg
ゴマダラチョウ4令幼虫 約15mm

「これかな?」、参加者のお父さんが見つけました。個体数の少ない中、昨年と今年、2年続けて1匹づつ見つけることができたのはとてもうれしいことです。


水生昆虫観察0030s.jpg
なにかうごいているよ・・・

わき水広場の小川で、水の中の生きものさがし。小さな生きものがたくさん見つかりました。

採集物見てる0038s.jpg
いっぱいとれたね〜〜

虫見てる0050s.jpg

採れたものを、皆で見ながら、スタッフの説明を聞きました。

水生昆虫4031s.jpg
フタツメカワゲラ幼・ミナミヌマエビ・オニヤンマ幼・コカクツツトビケラ・カワニナ

いろいろな生きものが、それぞれの場所で活動していたり、ジッと冬越ししたりしていることがわかり、楽しい半日でした。



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2018年03月15日

★活動報告 第82回はけの森調査会<冬ごしの虫をさがそう!A>報告

第82回はけの森調査会<冬ごしの虫をさがそう!A>報告
18/02/18(日)9:30〜12:00  はれ 気温9℃  参加20名
コース:野川公園北門(二枚橋)〜わき水広場
  
2月の風は冷たいけれど、集まった子どもたちは元気いっぱい、まずはトイレのまわりから観察開始。

ブドウトリバ(トリバガ科)開帳15mm

ヒメアカボシテントウ2297s.jpg
ヒメアカボシテントウ(テントウムシ科)約4mm

マダラマルハヒロズコガ幼虫s.jpg

テントウムシ1Q1A_09634_1_1.jpg
テントウムシ(テントウムシ科)約8mm

トイレのカベで、ブドウトリバ・ヒメアカボシテントウ・ネグロミノガ幼虫・ヒメミノガ空ミノ・虫の卵やサナギがら等を、樹の枝かげで、マダラマルハヒロズコガ幼虫やテントウムシ(ナミテントウ)を見つけました。

出発.jpg
風がつめたいね〜〜          A.K.氏撮

まずは川べりを歩きます。

カルガモ.jpg
カルガモ(カモ科)          A.K.

セグロセキレイJPG.JPG
セグロセキレイ(セキレイ科)   A.K.  

ハクセキレイ.JPG
ハクセキレイ(セキレイ科)       A.K.

セグロセキレイは目のあたりから頬(ほほ)〜肩〜胸まで黒く、ハクセキレイは、目を通る黒い線(過眼線:かがんせん)があるだけで、頬は白いのが見分けのポイントです。

オオカマキリ卵鞘s.jpg
オオカマキリ(カマキリ科)卵鞘 A.K. 

クワコ空き繭2323.jpg
クワコ(カイコガ科)空きマユ約30mm

川岸に数本並んでいるクワの木にいろいろなものがついていました。オオカマキリの卵鞘(らんしょう)は、合計5個、5月ごろに孵化します。クワコはカイコの原種で、年2化、成虫は初夏〜秋に見られます。卵越冬なので、冬に見られるマユは空きマユです。

キアシナガバチ(スズメバチ科)空巣    

キアシナガバチ野川s.jpg
参考:キアシナガバチ営巣 150531

クワの木には、古いハチの巣もついていました。セグロアシナガバチの巣と似た形をしていますが、屋根が山型になっているので、キアシナガバチの巣とわかります。まだまだ大きくなるはずなのに、途中でダメになってしまったようです。第74回調査会(150531実施)では、同じクワの木で営巣中のキアシナガバチを観察しています(写真右)。

ヤモリ見てるs.jpg
ここになにかいるよ〜

ヤモリ幼体2336vs.jpg         
ニホンヤモリ(ヤモリ科)幼体

子どもたちが、観察センターの窓わくのかげにいる、足の先だけが見えている小さな生きものを見つけました。そーっと動かしてみたら、寒くてかたまっているヤモリの子どもでした。

シモフリトゲエダシャク♀2343s.jpg
シモフリトゲエダシャク♀(シャクガ科) 体長約15mm

いつもとコースを変えて、観察センター裏の中之橋歩道橋)を渡り、南側の野川公園に入りました。東八道路沿いの道を歩いて行くと、クヌギの幹にフユシャクの♀がいました。フユシャクの♀は、翅が全く無いか小さな翅があるくらいで飛ぶことができません。フェロモンで♂を呼びます。

ヒロバフユエダシャク♀2348s.jpg
ヒロバフユエダシャク♀(シャクガ科) 体長約10mm

コナラの樹の幹にもフユシャクの♀がいました。やはり翅がちょっとしかありません。フユシャクのなかまは夜行性のものが多いので、昼間はなかなか見つからないものですが、樹の幹やカベやフェンス脇等をたんねんに見ていくと、昼間でもジッととまっていることがあります。

シモフリトゲエダシャク♂s.jpg
参考シモフリトゲエダシャク開長約50mm

ヒロバフユエダシャク♂0029s.jpg
参考 ヒロバフユエダシャク♂開長約38mm

シモフリトゲエダシャク♂はフユシャクの中で最大の大きさ(写真はウェブサイトより拝借)、ヒロバフユエダシャク♂は第76回調査会(160221実施)で観察しています。

クヌギカメムシ卵2377cs.jpg
クヌギカメムシ(クヌギカメムシ科)卵塊
  
ロウバイs.jpg
ソシンロウバイ(ロウバイ科)   A.K.

参加者のお父さんがクヌギの幹のわれ目のすき間にクヌギカメムシ卵を見つけました。これによく似たヘラクヌギカメムシを、第76回調査会(160221実施)で観察しています。

ゴマダラチョウ幼虫さがし0014s.jpg
ウーン、なかなかみつからない〜

一之橋(歩道橋)を渡って北側の野川公園へ戻り、わき水広場に到着。まずは、エノキの葉うらで越冬しているゴマダラチョウさがし。なかなか見つからない中、ようやくスタッフの上田さんが1匹見つけました。

ゴマダラチョウ幼虫2389s.jpg

エノキのまわりのおち葉にくっついて冬を越した幼虫は、ちょうど葉が芽吹く頃(4月はじめ)に樹を上り、葉を食べて大きくなり、5月頃に羽化します。おち葉の中には、エサキモンキツノカメムシやクモもいました。

わき水広場0017s.jpg
オッ、何か小さいのがいるぞ!

広場の流れで水の中の生きものしらべ。夏の頃流れのまわりに茂っていた木が整理されて明るくなり、いつもより水は少なめでしたが、いろいろなものが網に入りました。

採ったものを見る0027s.jpg
オニヤンマはおとなになるまで4年も5年もかかるんだよ

オニヤンマ若令幼虫×10.jpg
オニヤンマ(オニヤンマ科)幼虫×13    

サワガニ2365cs.jpg
サワガニ(サワガニ科)

オニヤンマやサワガニは、きれいな水に住む代表的な生きものです。

水生生物0044s.jpg
水の中の生きもの6種

左からフタツメカワゲラ幼虫×5・フタスジモンカゲロウ幼虫×2・カワニナ×2・ミズムシ×3・ヘビトンボのなかま幼虫(若令)・オナシカワゲラ幼虫×2。
いろいろな生きものがそれぞれの場所でしっかりと冬を越していることを実感できた調査会でした。


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2018年02月13日

★その他の昆虫 コカゲロウなかま

コカゲロウsp.亜成虫2267cs.jpg
コカゲロウのなかま@亜成虫 約8mm 180204

2月4日立春の日、何か春めいたものがあるだろうかと野川公園に行ってみた。1月25日 大雪(東京積雪23cm)の名残はほぼ無くなっていたが、風は冷たく、虫たちも影をひそめているようだった。トイレの壁に、カゲロウがいた。翅が黒いので亜成虫と思われる。カゲロウ成虫の寿命は、数時間〜2〜3日、長くても1週間と言われている。秋に羽化したものが長生きしているわけはなく、こんな寒い時期に羽化するものもいるらしい。

コガゲロウsp.9638s.jpg
コカゲロウのなかまA幼虫  体長約4mm   170618

昨年6月に、栗山公園の池に網を入れてみたら、カゲロウの幼虫とオオアオイトトンボの幼虫が入った。今まで野川周辺で見つけた幾種かのカゲロウ(シロタニガワカゲロウフタスジモンカゲロウ)とはだいぶ違う形をしている。コカゲロウのなかまとわかった。コカゲロウのなかまはたくさんいて、種名まではわからない。

コゲロウsp.成虫9692s.jpg
コカゲロウのなかまA成虫  体長約4mm  170619

次の日に羽化した。上記コカゲロウのなかま@の半分くらいの小さなカゲロウだった。はかなげな姿が魅力的なカゲロウ、きれいな水に住むものが有名だが、あまりきれいでないたまり水のようなところで発生する種もある。

2月18日(日)に実施する第82回はけの森調査会では、わき水広場のきれいな流れに住むカゲロウやカワゲラを観察することができます。
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2017年02月27日

★活動報告 第79回はけの森調査会<冬ごしの虫をさがそう!>報告

第79回はけの森調査会<冬ごしの虫をさがそう!>報告

17/02/19(日)9:30〜12:00 はれ 気温12℃  参加24名
コース:野川公園入り口(二枚橋)〜わき水広場

良い天気になりました。冬の間、建物のカベや軒下で冬を越す生きもののも多いので、まずはトイレのまわりから観察をはじめました。

ヒメミノガ空蓑7846cs.jpg ネグロミノガ空蓑7847s.jpg
ヒメミノガ(ミノガ科)の大きさ約9mm    ネグロミノガ(ミノガ科)蓑の大きさ約23mm

オオミノガ幼虫00622ss.jpg  オオミノガ見てる0003.jpg
オオミノガ(ミノガ科)ミノの長さ約5cm A.K.氏撮      ここにもいるよ

トイレのカベにはヒメミノガとネグロミノガの空蓑(みの)、ゴキブリの卵鞘(らんしょう)などがついていました。掲示板の軒下には大きなオオミノガの幼虫がぶら下がっていました。ニトベミノガかと見間違いそうな大きな葉をつけいています。

オオカマキリ卵鞘見てる0009cs.jpg オオカマキリ卵鞘00623cs.jpg
あそこにもあるよ!                    オオカマキリの卵鞘

クワの木にオオカマキリの卵鞘が2個ついていました。5月頃孵化(ふか)します。

虫見てる0008.jpg
あっ!テントウムシだ

ナナホシテントウ7824s.jpg
ナナホシテントウ(テントウムシ科)

日だまりの草の間にナナホシテントウを見つけました。まだ越冬シーズンですが、暖かい時は出てきて動きまわります。

ツグミ00709s.jpg
ツグミ(ヒタキ科)                          A.K.氏撮

冬になるとシベリア方面からやって来る鳥、明るく開けた場所が好きで、よく土をほじくってミミズや小昆虫を食べています。ウオーキングと呼ばれる普通の歩き方もしますが、ホッピング(両足とび)をする姿が印象的です。

ムクロジの実0020s.jpg  ヨコヅナサシガメ幼虫s.jpg
ムクロジ(ムクロジ科)の実        ヨコヅナサシガメ(サシガメ科)幼虫

観察園のフェンスの外側にムクロジの実が落ちていました。黒い種はとてもかたく、羽根つきの羽の材料になったり、数珠(じゅず)にしたり、外の皮は石けんの代用にされたりしてきました。参考:おもしろい木の実ムクロジ
ヨコヅナサシガメは帰化種で、初夏には成虫になります。肉食性で、つかむと刺されることがありますので要注意。

エノキのおち葉0027s.jpg
なかなか見つからないな〜

エノキの周りで、おち葉にくっついて越冬するゴマダラチョウ類の幼虫さがし。冬の調査会では、ほぼ毎年幼虫さがしをしていますが、3〜4年に1度くらいは幼虫が見つかります。

水の中の生きもの探し0041s.jpg
網の中を見る0052 s.jpg
これは何だろう!

採集物を見る0067s.jpg
これはヘビトンボの幼虫、きれいな水に住んでいます・・・

オニヤンマ幼虫大小s00637.jpg ヘビトンボ幼・カワニナ00651s.jpg
オニヤンマ幼虫       A.K.氏撮  カワニナ・ヘビトンボ幼虫   A.K.氏撮

カワゲラ・オニヤンマ若令×200650s.jpg
フタツメカワゲラ幼虫・ミズムシ・カワエビのなかま・オニヤンマ若令幼虫 A.K.氏撮

広場の流れには、いろいろな小さな生きものがいました。お話を聞いたあとは、もとの場所へもどしました。

記念品授与2190196.jpg ドングリ記念品00652s.jpg
これからもずっと参加してね!

調査会出席回数が9回を超えた隊員S.A.君とT.A.さん(当日欠席)姉弟に、ドングリ記念品が贈られました。

その他観察したもの

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2017年02月17日

★鳥 庭に来る鳥K アカハラ

アカハラ5396.jpg
アカハラ(ヒタキ科) 170214

ガサゴソとおち葉の上を歩く音がする。そーっとのぞくと、いつもすぐに飛び立ってしまう。腹のオレンジでアカハラとわかるのが、なかなか姿をとらえられない。この日は、一瞬枝に止まった。おち葉をかたづけてしまった年には、てきめん、やって来ない。山地に住み、冬になると平地に降りてくる鳥で、夏山では、朝早くから、キョロンキョロンと美しい歌声を響かせている。

庭に来る鳥@〜J  ブログ内検索で「庭に来る鳥」と書き入れてご参照ください。



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2016年04月07日

★ハチ コウライクモカリバチの空き巣

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コウライクモカリバチ(ギングチバチ科)空き巣 160226  1個の長さ約6mm

第76回調査会の際、武蔵野公園の休憩所の壁のくぼみ(高さ約1.6m)に、狩り蜂の空き巣があった。小金井周辺でも、狩り蜂が作る泥の巣は何種類か見ているが、こんな形のものは初めてだ。田仲義弘先生の「狩蜂生態図鑑」によると、ハグモ科のネコハグモ、カニグモ科のクモを獲物(えもの)としているとのこと。

コウライクモカリバチ空き巣3723s.jpg
コウライクモカリバチ(ギングチバチ科)空き巣 160226

別の壁についていた2個だけの空き巣。フタも残っている。東京都・埼玉県・栃木県では、絶滅危惧T類(ぜつめつきぐいちるい=絶滅のおそれがとても高い)に入っている珍しい種のようだ。巣は、作られてからどのくらいたっているのかわからないし、この周辺にまだ生息しているかどうかもわからないが、夏になったら、注意深く建物の周辺を見てみようと思っている。

  
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2016年03月20日

★活動報告 第76回はけの森調査会<ミノムシをさがそう!>報告

第76回はけの森調査会<ミノムシをさがそう!>報告

16/02/21(日)9:30〜12:00 曇り〜小雨〜晴れ 気温14℃  参加40名
コース:野川公園入り口(二枚橋)〜武蔵野公園調節池付近〜くじら山付近
    〜野川公園入り口(二枚橋)
    講師 新津修平氏(首都大学東京客員研究員)

木立の中0006s.jpg

前日の雨も止み、くもり空の朝となりました。ところが歩き始めたとたん、小雨が降り出しました。是政線のトンネル内で、新津氏のお話を聞きながら、しばし雨宿り。じきに雨もやみ、ミノムシさがしに出発です。

ここにミノムシが0013.jpg
「これはクロツヤミノガの幼虫です」(講師の新津氏)

木立の中で、コナラの幹についているミノムシを発見。何本もあるコナラのあちこちにクロツヤミノガ幼虫がいました。古い空蓑(あきみの)や若令(じゃくれい)幼虫です。クロツヤミノガは、若令幼虫で越冬するとのこと。

ミノムシ見つけ!0018s.jpg
どこにでてるかなあ?

ミノムシがいたよ0057.JPG クロツヤミノガ若令幼虫3508s.jpg
ここにいるよ            クロツヤミノガ(ミノガ科)若令幼虫 15mm
ネグロミノガ幼虫空き蓑s.jpg クロツヤミノガ幼虫3737s.jpg

樹名板裏を観る0020.jpg 樹名板3507s.jpg
「樹名板(じゅめいばん)の裏にはいろいろなものがかくれています」

ヘラクヌギカメムシ卵塊3498s.jpg

樹名板を裏返すと、ゼリー状の卵のかたまりがビッシリ。よく見ると、もう孵化(ふか)しているものもいます。白いワタのようなものの中にはクモが入っています。

ナミテントウ・ダンゴムシ0027s.jpg ナナホシテントウ蛹3747s.jpg

ケヤキにかけられている樹名板の下に、いろいろなものがいました。別のケヤキの幹にはナナホシテントウの蛹がついていました。ナナホシテントウはテントウムシ(ナミテントウ)より早くから活動を開始します。

 ヒロバフユエダシャク0029s.jpgシロフフユエダシャク0452s.jpg
ヒロバフユエダシャク(シャクガ科)   シロフフユエダシャク(シャクガ科)

オオミノガ幼虫を見ている        オオカマキリ卵鞘(らんしょう)

コデマリの茂みの中にオオミノガ幼虫の空蓑が2個ついていました。オオカマキリの卵鞘も2個ありました。

オオミノガ幼虫3603cs.jpg
オオミノガ幼虫空蓑 約40mm

少し古い蓑で、去年羽化したもののようです。

オオミノガ幼虫3697^4コcs.jpg
オオミノガ幼虫

別の場所で、数本のハナカイドウにそれぞれいくつものミノムシがついていました。大きめの葉っぱをつけているのでニトベミノガかな〜と思ったのですが、オオミノガでした。蓑がかたく(ニトベミノガは柔らかい)、ニトベミノガの特ちょうである頭の脱皮殻(だっぴがら)もついていません。

チャミノガ3693s.jpg ニトベミノガ若令幼虫cs.jpg
チャミノガ(ミノガ科)幼虫              ニトベミノガ(ミノガ科)若令幼虫(T.I.氏撮)

ハナカイドウには、チャミノガ幼虫も1匹だけついていました。   
コナラの幹にはニトベミノガ若令幼虫がいました。オオミノガは終令幼虫で、ニトベミノガは若令幼虫で越冬します。ぬれているので、光が反射して赤く写っていますが、実物はもう少し茶色がかっていました。

くじら山周辺0038.JPG
くじら山付近

折り返し点の小金井新橋を渡り、しばらくは川沿いに歩き、武蔵野公園の樹林地に入ります。

林の中0041s.jpg サシガメ見てる0040cs.jpg
武蔵野公園樹林地       ワー、虫がいっぱい!(ヨコヅナサシガメを見ている)

ヨコヅナサシガメ幼虫3530cs.jpg
ヨコヅナサシガメ幼虫(サシガメ科)

樹名板の下にはヨコヅナサシガメ幼虫がたくさんいました。

ヒメ蓑が見てる0046.jpg
ここにもミノムシが・・・

小屋のかべに、3種類もののミノムシがいました。とても小さくて、よーく見ないとわかりません。

ヒメミノガcs.jpg ヒロズミノガ幼虫3615s.jpg
ヒメミノガなかまの幼虫空繭 9mm(T.I.氏撮)        ヒロズミノガの幼虫7mm

ヒロズコガ幼虫3516s.jpg

ミノムシの話0058s.jpg
まとめのお話

最後に、新津氏のお話を聞きました。日本には、約40種のミノムシ(ミノガ科のみ)がいるそうです。見たこともないようないろいろなミノムシの写真に皆びっくり。新津氏撮影の、珍しいミノムシ3種の写真です。

コケヒロズミノガs.jpg シロテンチビミノガ.jpg ヒモミノガs.jpg
コケヒロズミノガ幼虫10mm シロテンチビミノガ幼虫10mm ヒモミノガのなかま幼虫 30mm
エサはコケ類       エサは地衣類        エサは地衣類等

ミノガ4種s.jpg
ミノガ科のガ 成虫と幼虫の標本(新津氏撮影)

当日見せていただいた標本の写真です。
ミノガ科の成虫の中では、オオミノガ(開帳30mm~42mm)が一番大きくて、ヒロズミノガ(開7mm~10mm)が一番小さいとのこと。

今回 はミノムシのなかまは8種類も見つかりました(うち1種はヒロズコガ科)。今まで気づかなかったところに、いろいろなミノムシがいることを初めて知った方も多 いのではないでしょうか。興味深いお話も聞くことができ、ミノムシ以外にも、様々な生きもの達がそれぞれに冬越ししている様子を見ることができ、充実した調査会でした。

P2210148 石井君松ぼっくり表彰s.jpg
マツボックリ記念品0004cs .jpg
ドングリ記念品s.jpg

出席回数が9回になったK.K.さんにはドングリクラフト記念品、21回になったM.I.君(小6)にはマツボックリクラフトの記念品が贈られました。




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2015年02月24日

★セミ・カメムシのなかま クヌギカメムシ・ヘラクヌギカメムシ 卵塊・幼虫

クヌギカメムシ卵塊0024遠s.jpg
 クヌギカメムシ(クヌギカメムシ科)卵塊(らんかい) 150219  コナラ

野川公園自然観察センターのレンジャーさんに聞いた場所を探して、ようやく見つかったクヌギカメムシの卵塊(らんかい)コナラの樹皮(じゅひ)のヒダの奥深いところに、ゼリー状の長細いかたまりが5本はりついていた。

クヌギカメムシ卵 0477s.jpg  クヌギカメムシ幼虫0482cs.jpg
クヌギカメムシ卵塊(らんかい)長さ約15mm   クヌギカメムシ幼虫 150219 

一部はまだ卵のまま、一部には孵化(ふか)したばかりの幼虫がくっついている。孵化後しばらくは、卵を包んでいるゼリー状のものを食べて育ち、3令になると、芽吹き始めた新芽に移動するとのこと。食樹はクヌギ・コナラなどブナ科植物。

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ヘラクヌギカメムシ卵塊(らんかい)150219 長さ35mm・20mm・15mm

よく似たなかまに、ヘラクヌギカメムシとサジクヌギカメムシというのがいて、似たような環境に生息するとのこと。
公園入口のおち葉だまりに落ちていた樹皮の裏側(うらがわ)にヘラクヌギカメムシの卵塊らしきものがついていた。クヌギカメムシは樹幹(じゅかん=木のみき)に産み付けることが多く、ヘラクヌギカメムシははがれかけた樹皮(じゅひ)の裏側など直接見えない場所に産むことが多いとのことで、色や長さもちがっているのでヘラクヌギカメムシかと思われる。
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2015年01月05日

★甲虫 キイロテントウ(ワラ巻調べ報告B)

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キイロテントウ(テントウムシ科)4.5mm 140317

ケヤキに巻いたワラをはずしたら、幹(みき)の方についていた。大きさはナミテントウの半分くらいしかない。第61回ミニ調査会(110219実施)の際にも、ワラ巻の中にいた。

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キイロテントウ(テントウムシ科)140317

成虫も幼虫もウドンコ病菌(びょうきん)などの菌類を食べる。春〜夏は、ウドンコ病菌のついた木の葉や野菜の葉の上でよく見かける。

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2014年12月22日

★セミ・カメムシのなかま ツヤアオカメムシ(ワラ巻調べ報告A)

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ツヤアオカメムシ(カメムシ科) 約15mm 140317

アカマツに巻いたのワラの中にいた。クワやスギの樹上で生活していて、ミカンやカキなどの果実の汁を吸い、幼虫はスギやヒノキの球果(きゅうか=実)の汁を吸うとのこと。チャバネアオカメムシ・アオクサカメムシ等と共に果樹園を荒らす農業害虫とされている。

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ツヤアオカメムシ(カメムシ科) 約15mm 140317

よく見かけるチャバネアオカメムシやアオクサカメムシに似ているが、全身が緑なのでチャバネと区別でき、アオクサはツヤが無くて、背中に白い点がある。

 チャバネアオカメムシ5302ccs.jpg     アオクサカメムシ.jpg
 チャバネアオカメムシ (カメムシ科)   アオクサカメムシ(カメムシ科)
     

    




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