2010年06月14日

★活動報告 第59回はけの森調査会<ハチ宿を作ろう!>

第59回はけの森調査会<ハチ宿を作ろう!>

10/05/30(土)9:30〜12:00  曇 気温16℃  参加17名
はけの森緑地2にて

この日のテーマは、ハチ宿観察とハチ宿作りです。
ハチ(特にカリバチ)の研究家田仲義弘(たなかよしひろ)氏の熱のこもったお話はとてもエキサイティング、皆夢中で観察したり工作したり、雨上がりの肌寒さはいつの間にかふき飛んでいました。

ハチ宿見てるs.jpg

これはヒメハキリバチの巣、こっちのは・・

竹筒のフタs.jpg

このハチ宿は、昨年11月かぶと山公共緑地(小金井市本町)から移設されたものですが、何種ものハチが巣を作っています。種類によってフタの材料がちがい、また竹筒の太さもそれぞれに選んでいます。

竹の中を見るs.jpg

竹をわって中のようすを見ました。きちんと1匹づつのへやが作られています。

オフオド前蛹.jpg
オオフタオビドロバチ(スズメバチ科)前蛹(ぜんよう)

このオオフタオビドロバチはもうすぐサナギになり、その後羽化します。わった竹は元通りに合わせてテープで巻き、元の場所にもどしておけば大丈夫。

iPadで説明s.jpg
これはますいのハリをさしているところ  

資料見ながらs.jpg
出口の方向はどうやって知るのでしょう?

先生ご持参の最新IT機器iPadには、貴重(きちょう)なデータがぎっしり、 めずらしいハチの生態(せいたい)写真に皆から感嘆(かんたん)の声。カリバチの検索表(けんさくひょう)で、観察したハチの名をたしかめたり、クイズにもちょうせん。

竹を選ぶs.jpg

太さのちがう篠竹(しのだけ)を何本かえらんで、いよいよハチ宿作りです。

竹を切る親子s.jpg
しっかりおさえていてね 
        
竹を切るs.jpg
工作でノコギリは使いなれてるよ

節(ふし)と節の間を切ると、両側からハチが利用できます。

竹の束ね方1s.jpg

10本くらい切れたら、シュロなわでたばねます。

自家用ハチ宿s.jpg
観察用のハチ宿完成

雨のかからない、直射日光(ちょくしゃにっこう)のあたらない、風通しの良いところにおきましょう。これからの季節、いろいろなハチがやってきます。夏休みの自由研究にしても良いですね。カリバチはギュッとつかんだりしないかぎり人を刺(さ)しません。安心して観察してください。

☆今回も、写真については特別隊員T.K氏にご協力いただきました。
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2010年05月24日

★その他の昆虫 オオカマキリ孵化

オオカマキリ孵化s.jpg
オオカマキリ(カマキリ科)孵化 100521

オオカマキリの幼虫がいっせいに卵嚢(らんのう)から出て来た。孵化(ふか)したばかりの前幼虫(ぜんようちゅう=写真上方〜かたまっている部分)は、糸にぶらさがりながら脱皮(だっぴ)して1令幼虫になる。
虫カゴにたくさんの幼虫をいっしょに入れておくと共食い(ともぐい)するので、少しだけのこして草原ににがそう。6〜7回脱皮(だっぴ)して7月のおわり〜8月ごろ成虫になる。1〜2令のうちはアブラムシのついた草を入れておくと良い。3令以後はバッタやハエなど生きたいろいろなものを食べる。

オオカマキリ幼虫.jpg
オオカマキリ幼虫 070810

たくさん生まれた幼虫の中で生き残るのはほんの少しだけだ。1個の卵嚢から約200匹生まれ、そのうち成虫になれるのはせいぜい2匹くらいとのこと。
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2010年05月15日

★トンボ キイロサナエ♂(広島産)羽化

直立型の羽化をする代表的なものは、サナエトンボのなかまだ。

サナエトンボは、その名の通り早苗(さなえ=イネの若い苗)を田に植える5月ごろに羽化するものが多い。サナエトンボは20種以上もあり、平地から山地まで各地で見られるトンボだが、小金井近辺では少ない広島産のキイロサナエ(飼育)の羽化のようすを紹介しよう。

キイロサナエ羽化直前s.jpg 
幼虫羽化間近 100509 08:17           
石に上りはじめた、羽化が近い      

キイロサナエ頭出るs.jpg
100509 09:09
頭が出はじめる

キイロサナエ少し立ち上がりs.jpg  
100509 09:11 
スルスルと立ち上がり                     

キイロサナエ立っている s.jpg
100509 09:12
ここまで出てしばらくはこのままの状態

_キイロサナエ横になるs .jpg
100509 09:21  
前に足をつき、すぐにシッポをぬく                                              
  
キイロサナエ羽のびるs.jpg
100509 09:30
羽ものびて透明(とうめい)になってきた

キイロサナエ羽化完了s.jpg
キイロサナエ♂(サナエトンボ科)羽化完了100509 10:04

約1時間で羽化完了。クロスジギンヤンマの三分の一の時間だ。まだ身体の色はうすい。サナエのなかまは昼間羽化し、ヤンマのなかまは夕方から明け方にかけて羽化するのが普通。羽化に要する時間と関係があるのだろうか?

キイロサナエ♂ 羽化1日後s.jpg
キイロサナエ♂羽化約24時間後100510 10:12

1日たつと、黄と黒の色がはっきりしてくる。サナエのなかまは、幼虫も成虫も皆似ていて区別がむずかしい。特にキイロサナエとヤマサナエはとてもよく似ていて、しかも同じ場所に混じっていたりする。胸の黒いスジのちがいは個体差があるので、♂は尾部付属器(=シッポのさきに飛び出しているとっき)の長さと形で、♀は生殖弁(せいしょくべん)の形で見分ける。

※トンボの成虫やぬけがらの見分け方・飼育等については近畿地方のトンボ雑記をご参照ください。

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2010年05月11日

★トンボ クロスジギンヤンマ♀羽化

クロスジギン羽化間近.jpg

クロスジギンヤンマ♀(ヤンマ科)幼虫 羽化が近い 100508 07:14


クロスジギンヤンマ羽化の時期となった。トンボは羽化近くになると、エサを食べなくなり、水草や岩につかまって顔を水面に出すようになる。このヤゴも4日前から顔を出していたが、いよいよ羽化しそうだ。身体や目の緑色がすけて見える。セキショウの葉に上ったので室内に入れて撮影。

クロスジギン羽化頭出る.jpg 
100508 07:52:24         
背中がわれて、頭が出た

クロスジギン羽化始まるs.jpg     
100508 07:54:29
どんどん身体が出てくる

クロスジギン羽化2s.jpg 
100508 07:54:58         
ゆれながら下へ下へと身体が出る
     
クロスジギンしばし静止s.jpg
100508 07:59 
ここま出るとしばらくジッとしたまま

クロスジギン起き上がるs.jpg 
100508 08:22           
クルッとおきあがりシッポをぬく 
          
クロスジギン羽透き通ってくるs.jpg
100510 09:05
羽は、まっ白からとうめいにかわっていく      

クロスジギンヤンマ羽化完了s.jpg
クロスジギンヤンマ♀ 100508  11:08 羽化完了

約3時間かかって羽化完了。しばらく羽をかわかし飛び立つ。身体の色はまだうすい。トンボの羽化には、倒垂型(とうすいがた)と直立型(ちょくりつがた)の2種類があり、ヤンマのなかまや、シオカラトンボ・アカネのなかまなどは倒垂型の羽化をする(4月25日付ヤブヤンマ羽化の記事昨年8月7日付マルタンヤンマ羽化の記事参照)。直立型の羽化の例は、次の記事で
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2009年06月21日

★セミ・カメムシのなかま モンキアワフキ

第56回はけの森調査会 <コムラサキをさがそう>で観察したもの(509/05/31実施

シロオビアワフキの泡 ss.jpgモンキアワフキ幼虫の巣
アワフキムシ科)


スイカズラの茎にたくさんのアワフキムシ幼虫の巣があった。幼虫はこの中にかくれたまま植物のしるを吸って成長し、脱皮をくり返す。
この巣は、英語で
カッコウのツバ
<cuckoo-spit>と呼ばれている
(Sスタッフ)そうな。
「なぜカッコウなの?」
♪カッコー♪の声が聞こえる頃、山野のあちこちで見つかるからだろう。

 



シロオビアワフキ幼虫 ss.jpgモンキアワフキ幼虫
 
アワフキムシのなかまはたくさんいるので、アワの中の幼虫にちょっと顔を出してもらった。顔のよこや、足のところどころに白い部分がある。
このアワは、おしっこと腹の一部から出る物質と空気とをまぜあわせて作るそうで、くずれにくくできている。
アワフキムシのなかまは、よりどころにする植物があるていど決まっている種も多いようだが、モンキアワフキはずいぶんといろいろな植物についているのを見かける。




シロオビアワフキ羽化-1s .jpg

モンキアワフキ羽化(体長約13〜14mm)090613

去年の6月13日に観察園で。小さなエノキの葉うらで羽化していた。左横にはアワの巣も残っていた。成虫のとくちょうは羽にある小さなクリーム色の紋。成虫も、あまり動かず、針のような口で植物のしるを吸ってくらす。

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2009年06月18日

★甲虫 ゲンジボタル

第56回はけの森調査会 <コムラサキをさがそう>で観察したもの(4)09/05/31実施

090531 ゲンジホタル♀s.jpg

ゲンジボタル♀(ホタル科)

野川沿いのエノキの葉陰にいるのを発見。保全の取り組みがなされている自然観察園内の<ホタルの里>、あるいは少し下流の<ほたるの里三鷹村>で発生したものなのか、そこから発展して自然発生したものなのかわからないが、ホタルを間近に見て皆びっくりしていた。成虫は草の露をのむくらいで、ほぼ1週間生きる。
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2009年06月15日

★その他の昆虫 ヤマトクロスジヘビトンボ

第56回調査会<コムラサキをさがそう>で観察したもの(3)09/05/31実施

090531 ヘビトンボ幼虫s.jpg     ヘビトンボ・イラストscut.jpg
     Nくん(小2)のスケッチ



ヤマトクロスジヘビトンボ幼虫(ヘビトンボ科)

わき水広場の流れの中で発見。ここのわき水の流れでは今までに、フタツメカワゲラ・コカクツツトビケラ・シロタニガワカゲロウ・オニヤンマ等の幼虫を観察しているが、ヘビトンボのなかまの幼虫は、調査隊初観察。よく似た種にタイリククロスジヘビトンボというのがあるが、頭の先がクリーム色(タイリクは黒褐色)なのでヤマトだろう。
水が冷たい川の上流域を中心に生息、幼虫期間は2〜4年で、エサは水生昆虫など。ヘビトンボが生息するには、きれいな水と石ころの川底、蛹(さなぎ)になるための岸辺の泥(どろ)地、成虫の生息場所としての樹林地(じゅりんち)が必要。平地にあって、この条件をそなえているわき水広場周辺は、身近にある貴重な場所だ。
参考 水生昆虫写真鑑ヘビトンボ

ヘビトンボs.jpg
ヤマトクロスジヘビトンボ(ヘビトンボ科)090526

調査会より少し前の5月26日、うすぐらい自然観察園のナラガシワ?の幹(みき)上方にひっそりととまっていた。夜行性で、樹液などを吸って約1ヶ月くらい生きるとのこと。タイリククロスジヘビトンボとは、羽のスジの違いで見分ける。6月3日、観察園の草の間を飛ぶ1匹を見、また入口近くには1匹の死骸(がい)が落ちていた。ヘビトンボのなかまは成虫も調査隊では初観察。



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2009年06月09日

★ハチのなかま キアシナガバチ

第56回はけの森調査会 <コムラサキをさがそう>で観察したもの(2)09/05/31実施

キアシナガバチs .jpg
キアシナガバチ(女王)(スズメバチ科)

野川べりに茂るスイカズラの茎にキアシナガバチの女王が巣作りをしていた。巣の中には白い卵が1コずつ産み付けてあり、女王は中をのぞき込んだり、身づくろいをしたり、どこかへ飛び立って、また戻ってきたりしている。越冬した女王は1匹で巣を作り、卵を産み、幼虫を育てる。やがて働き蜂が羽化すると、産卵のみになる。


キアシナガバチ背正面s .jpg
キアシナガバチ(女王)(スズメバチ科)

セグロアシナガバチによく似ているが、胸の背がわにたて2本の黄紋がある(セグロには無い)ことなどから、キアシナガバチと判断した。巣の形にも違いがあり、作りはじめなので特ちょうが充分には出ていないが屋根部分が山型(セグロはそりかえる)になっている。日本最大のアシナガバチ。
参考 アシナガバチ図鑑

090720追記

キアシナガバチ5匹7674cs.jpg
キアシナガバチ(スズメバチ科) 090619

その後ようすを見に行くと、巣はだいぶ大きくなり、屋根部分が山型(キアシナガバチの特ちょう)になっているのもよくわかる。ハタラキバチがまわりを飛び、幼虫へのエサやりや巣づくりにせわしなくはたらいていた。巣の中には卵が産んである。

キアシナガバチ・肉だんご7667s.jpg
キアシナガバチ(スズメバチ科)090619

幼虫のエサにする肉団子を運んでいるものもいた。

しばらくして、さぞや大きな巣になっているだろうと見に行ったところ、川岸の草刈りが行われたらしく、茂っていたスイカズラもハチの巣もすっかりなくなっていた。残念!









posted by はけの森調査隊 at 21:04| Comment(0) | 5月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月08日

★チョウ ヒメウラナミジャノメ・ヒメジャノメ

第56回はけの森調査会 <コムラサキをさがそう>で観察したもの(1)09/05/31実施
(写真は野川周辺で昨年撮影したものです)

ヒメウラナミジャノメs.jpg

ヒメウラナミジャノメ(ジャノメチョウ科)

春〜夏〜秋、晴れの日も曇りの日も、野川べりをチラチラと飛んでいる。その名のとおり、うら羽は波もよう。幼虫の食草はススキなどイネ科各種なので川沿いは絶好の生息場所だ。

ヒメジャノメs.jpg

ヒメジャノメ(ジャノメチョウ科)

春〜夏〜秋、草原や木陰などを低めにヒラヒラと飛んでいる。うす暗いところが好きらしい。樹液や腐った果実などに集まる。幼虫の食草はススキなどのイネ科。ヒメウラナミジャノメよりひとまわり大きく、うら羽の白っぽい線が見分けのポイント。




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2009年06月04日

★活動報告 第56回はけの森調査会<コムラサキをさがそう>

野川風景.jpg エノキのところs .jpg

第56回はけの森調査会<コムラサキをさがそう>09/05/31実施
天気 曇 気温23℃ 参加18名 野川公園入口〜わき水広場


歩きはじめは、小雨のパラつくこともありましたが、その後は、曇りがちながら、むし暑ささえ感じられる虫日和(びより)となりました。

コマルハナバチ♂.jpg  090531ミズイロオナガシジミ.jpg
コマルハナバチ♂              ミズイロオナガシジミ

集合場所・野川公園入口付近では、年に一度この季節にだけ見られるミズイロオナガシジミがコナラやアカシデのまわりを飛び、花盛りのネズミモチには、モンシロチョウやスジグロシロチョウ、ベニシジミ、コマルハナバチをはじめいろいろなハナバチ・ハナアブ、小さな虫たち、などたくんさんの虫が入れかわり立ちかわり吸蜜(きゅうみつ)に来ていました。

今回のテーマとなっているコムラサキは、シダレヤナギのまわりを飛んでいるのを4〜5回ほど見ることができました。近くで見られなかったのはちょっと残念でしたが、調査隊で初めて観察した2005年以来、このヤナギ並木で毎年見られるのはうれしいことです。今回は、チョウにご造詣(ぞうけい)の深いK(こむらさき?)氏も同行してくださり、おかげで参加された皆さんのチョウに対する興味はますます深まったのではないでしょうか?

わき水広場2s .jpg  わき水広場1s .jpg

野川沿いを、いろいろな生きものを採ったり見たりレクチャーを受けたりしながら歩き、終点はわき水広場。ここはわき水からのきれいな流れがあり、水生昆虫の観察に良い場所です。

調査隊初観察のゲンジホタルやクロスジヘビトンボの幼虫などなど、もっと観察を続けたいような活気にあふれた調査会でした。観察したうちのいくつかの生きものは、このあとの記事で紹介します。

 
posted by はけの森調査隊 at 11:17| Comment(0) | 5月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする